読書「シンプルに考える」
元LINE CEOの森川亮さんの著書、「シンプルに考える」、この本を知ったのは書店で何気なく立ち読みしていたときでした。
そのとき最初の数ページをめくっただけでしたが、語られている内容がなんの抵抗もなく入ってきて、不思議と気になった一冊でした。
かなり時がたった最近、ふとしたきっかけでこの本を手に入れたので、また手に取ってみました。
すごい人が求めているのは、お金でも地位でもなく、他のすごい人と働くことだ。
あ、これだ、と思いました。
というのは、以前採用について疑問に思ったことがあって、このブログで書いたことがあったからです。
すごい人、というのは仕事の好きな人、と置き換えてもいいかもしれません。
LINEのような世界の最先端を走っている企業であれば、本当にすごい人がたくさん集まるかもしれませんが、普通の企業にいる人のほとんどは普通の人です。ですが、同じ普通の人でも、仕事に対する興味・熱意でその成長に大きく差が出ます。
こういうタイプの人は、話すとすぐにわかります。こういう人々は時に厳しいことを言ってくることもありますが、自分たちの仕事をよいものにする、という熱意からくるものだということがわかってしまうので、言われたほうも反発心がそれほど湧いてこないのです。
プロジェクトがうまくいかないのは、目的が「プロジェクトの成功」ではなくなっているだけ。
プロジェクトがうまくいっていないのに、その原因を取り除こうとしないのはおかしい、と著者は言っています。それはそうだ、と思うのですが、じゃあなぜそんなおかしなことが放置されているのでしょうか。
それは、原因が人にあるケース。実力不足、そのポジションに不適などの理由で、ボトルネックとなっている人を交代させることができていない、と本書では言っています。できないのは、その問題の人に対しての「情」が絡んでしまっているから。
本来ビジネスの場は仕事を成功させるか否かなシンプルな目的であるはずなのに、そこに人間関係、自分への甘えなどの要素を絡めて複雑にしてしまっているということです。これはおそらくほとんどの企業でいえることなのではないでしょうか。余剰人員をいとも簡単に解雇する、超外資気質の企業ですら、こういうことはあると聞いています。
読後に思いましたが、この本を気になったときにすぐ買っておけばよかった、ととても後悔するくらい、本当に突っかかりなく読める、シンプルな本質のみで書かれた内容でした。
いろいろなノウハウはあるかもしれませんが、まずはここに書かれていることをベースに、ぶつかった自分の問題と照らし合わせつつ、目の前のことに取り組んでいくのがいいのではないかなと思います。