企業のエンジニア採用について。
企業が優秀なエンジニアに来てもらうための戦略として、福利厚生の充実、カフェテリアやオフィスの快適さなどに力を入れていることがある。
自分はそんな企業に来て欲しいと請われるほどのスキルを持ったエンジニアではないので心配無用(。。。)だが、エンジニアの端くれとして思うのは、その優れたエンジニアたちが本当にそういう福利厚生的な部分に惹かれるのか、ということだ。
もちろん昼食の豊富な献立や新しいオフィスビルに対して興味津々なエンジニアも多くみかける。実際問題、多くのエンジニアの環境は地味なので。。。だが転職するとなると話は別。エンジニアは転職する際の条件では給与、オフィス環境は優先項目とならない。あくまでもその転職先での仕事内容にしか興味がないのではないかと思う。もちろん加えて福利厚生が充実していればそれに越したことはないけれども。。。
エンジニアは何をおいても新しい技術が好きだし、それを突き詰めて行くことに喜びを感じている。そんな時に食事や周りのことなんてそれほど気にしていない、というより、気にする余裕がない。体力や脳が保てる程度に食べられれば十分。
周りのエンジニアでやたらと環境を気にする人がいるとすれば、もうその人は現在の仕事内容に飽き始めていて、何か目新しいものを探しているだけだと思う。
ただ職場の立地は多少は関係する。それは自分以外の家族に影響があることだから。
とはいえ、海外の若いエンジニアは給料にかなり重点を置いているのは事実で、日本人からすると、給与待遇からくる彼らの離職率の高さには驚かされる。
このことについて、以前知人の方から腑に落ちる意見を聞いた。給料を上げるために職場を渡り歩いているのは、ほとんどが先進国の人ではない。そもそも先進国外の国では、給料が高いから、という理由だけでエンジニアという職種を選んでいるケースが多いそうだ。そうなると、元々のモチベーションが仕事内容がどうか、であるよりも、まずは給料が多いこと、なのだと。
これを聞いて、納得すると同時に、海外の若いエンジニアに対し、日本人エンジニアと同じ感覚で話しても理解してもらえないのは当然なんだな、と思った。
話を戻すと、待遇の充実は決して仕事好きなエンジニアを集めるためではなく、世渡り上手な若いエンジニアを集めることになるのかもしれない。
自分にはちょっと理解できないけれども....。
転職、を考える上でとても影響を受けたのは伊賀泰代さんの「採用基準」。
コンサルタント会社、マッキンゼーの人事部門で活躍されていた、伊賀さん(ちきりんさん)。数々の優秀な若手社員を見続けていた方ならではの知見は半端ないです。